建設的意見

medtoolzさんの『レジデント初期研修用資料:クレームの対策について』のコメント欄

失政続きの技官のひとりです。
先生方を取り巻く状況が厳しいことは重々理解しております。
批判は甘んじて受けますが、建設的な提案をいただければ幸いです。

それを含めてなんとか考えるのが技官だといわれるのかもしれませんが、専門家を招いて検討会を開くのが関の山という事実もご理解ください。

投稿者 Anonymous : 2006年03月21日 02:11

Anonymous様:

竹槍で戦う現場に対し、「心意気」を挫く政策をとったところに最大の問題点がある訳です。
コストをかけるつもりがないのならば、答えは簡単でしょう。最初にやることは「ヨイショ」ですよ。
せめて、

・ドイツの様に、マスコミが不当な報道をすれば政府が批判コメントを出す。
・イギリス、ニュージーランドの医療がどうなったのか?
 現在の日本の状況はどうなのか?正直にアナウンスする。

たったこれだけの事でも現場の士気に「もの凄く」影響を与えると思うのですが。
専門家を招いて検討会を開くのが関の山なら、そりゃ駄目でしょう。
省内にプロジェクトチームを組んで、将来の医療制度や医療水準に対するヴィジョンを提示する。
アナウンスし世論を形成しなければ意味がありませんから、電通と組んでキャンペーンを張る。
慶應佐藤雅彦研究室に予算付けても良いじゃありませんか。
間違っても「求ム ドクタア」とかやると総スカンですから、真似しないようにして下さい。
1年以内に気骨のあるヴィジョンを提示できれば、たぶん多くの現場は乗ってくれると思いますよ。
ただし、こんな状況では、近い将来で人生の区切りを考える人が多いでしょう。
イムリミットは近いですし、分野によっては、point of no returnを過ぎています。

今回の診療報酬改訂および医療法改正案について「も」、
強制労働省と揶揄されるような政策が散見されたようですが、
現場にどういった心理的影響を及ぼすか検討されているのでしょうか?
私自身、臨床10年目を前にして、身の振り方を決意するために、
その行方に注目していたのですが、結論は・・・。

「ああ、恣意的にイギリスの後追いし、ハードランディングさせる政策を選んだのか・・・。」

イギリスに倣えば、おそらく現場の士気低下は長期化することでしょう。
でも長い日本医療暗黒時代の先に、明るい未来があるかもしれません。

とはいえ当面は、無理して頑張っても、何かあれば不可抗力でも犯罪者扱いですので、
小児救急やハイリスク妊婦&新生児とは縁の無い、第二の人生を歩もうと思います。
ありがとうございました。私は身の振り方を決めたので、他をあたってください。

決断を打ち明けた時、家内が安堵の表情を浮かべたのがともかく印象に残りました。
いかに家族を犠牲にしていたか、再認識いたしました。重ねてありがとうございました。

投稿者 小児科医 : 2006年03月21日 14:04

この建設的意見に対してどういう官僚的返答があるのかが知りたいところ。

  • 前向きに検討いたいします。
  • 善処いたいします。

そういや、こういうの(id:kanryo:20031114)をみつけた。


追記
建設的な提案をいただければ...って現状では手詰まりで何も考えつかないってことなのかな?
それとも、『こっちは知らん、お前らが考えろ!』っていうのの官僚的言い回しですかね?
少なくとも批判される一方の現状が気にくわないって思っているのはわかります。