無過失保障制度

id:Nylon:20060830#p1で素晴らしい分析をみせていらしたid:Nylonさんですが、無過失保障制度に関してはちょっと?だったので、ツッコミ。辛口かもしれません、すみません。

 当然の事ながら補償制度が出来上がればモラルハザードが生じるおそれがあります。さらに国が全額を補償しますみたいなことになれば、「事故かどうか良くわかんないけど、患者さんが気の毒な状態になったから、とりあえず国に補償してもらっちゃおうか?」という雰囲気になりえます。お産の事故を無くそう&事故でないお産まで事故扱いにして補償費が増えては困る、という観点からは、国は財源を持たないという意向は、仮に財源が潤沢にあったとしても死守すべき立場なのです。これは国として正しい意見だと思う。
id:Nylon:20060908#p1

うーむ。
既にモラルハザードは別の面から起こっているのではないでしょうか?
脳性麻痺訴訟が良い例で、「患者さんが気の毒な状態になったから、事故かどうか良くわかんないけど(or事故だろうから)、とりあえず医者に補償してもらっちゃおうか?」という雰囲気になっていませんか?
だからこその無過失補償制度な訳で...。
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/comment?date=20060908#c
で議論してありますが、医療関係者側の負担にしたところで、結局は分娩料に跳ね返り、最終的には妊産婦側にしわ寄せが来るのではないでしょうか?
少子化対策を本当に望むのであれば、国、医療関係者、妊産婦のそれぞれが負担すべきだと思います。
(国が半分以上負担してもいいと思います)

産科の診療報酬を上げるなど(これは病院管理者が喜ぶだけかも)何らかの形で産科医に還元されるアメ的な方策も打ち出せばよいのに…
id:Nylon:20060908#p1

ああ、これには希望がありませんね...。
拙速を旨とすべしがモットーかどうかはわかりませんが、産科医療が崩壊しつつある現在でも診療報酬における産科の優遇措置は焼け石に水程度でしたから。


この国はどこへ行こうとしているのでしょうか...。